通勤途中についてくる投稿

電車のドアが閉まる前に、見知らぬ投稿が今日いる場所を先に知っていました。消して画面を閉じても、次の駅までその文章がついてきました。

通勤のたびに自分の居場所や姿を言い当てる匿名の投稿を目にしたユナが、消すことも返事することもできないまま同じことを繰り返し、ついに画面に向かって言葉をかける瞬間までを描きます。

地下鉄に乗るユナは、ある日匿名コミュニティで、今着ている服や乗っている車両を言い当てる投稿を目にします。投稿は翌日も、別の駅でも続き、ユナは通勤のたびにまず画面を確認するようになります。相談員の短い問いかけのあとも、ユナは投稿を通報することも返事することもできないまま、ついに画面に指を置き、ずっと飲み込んでいた言葉を送り出します。

通勤中の投稿が怖いとき

誰かの投稿がずっとついてくるときは、気持ちを落ち着かせようとするより、いつどんな投稿があったのかをまず見てみると、次の場面が少しはっきり見えてきます。

似たような投稿を初めて見たのは、どこでしたか?

ユナさん、画面に載った投稿よりも、その投稿を消してもまた確認してしまう手のほうが、長く心に残りました。私はこういうとき、何を言えばいいかより先に、誰がいつ何を投稿したのかを整理することが大切だと思います。今も似たような投稿の前で立ち止まっているなら、その場面からゆっくり聞かせてください。

場面

  • 01・今を写した投稿 今を写した投稿 — 電車が入ってくる直前、ユナが着ていた黒いコートと立っていた車両がそのまま写った投稿が、匿名コミュニティに載りました。ユナはそのことを「リアルタイムでついてくる投稿」と呼びました。 ユナ: これ……今の私?
  • 02・閉じても残る画面 閉じても残る画面 — ユナは投稿を閉じたのに、次の駅まで携帯電話を三回つけたり消したりしました。画面を見るたびに、さっき見た投稿がまた浮かびました。 スホ先生: その投稿を閉じても、また確認してしまったのは、そのときが初めてでしたか?
  • 03・翌日の同じ車両 翌日の同じ車両 — 翌日は別の駅から乗ったのに、匿名の投稿には「今日はドアのそば」と書かれていました。ユナは顔を上げ、同じ車両の中を見回しました。 ユナ: また載ってる。
  • 04・指先で止まった言葉 指先で止まった言葉 — ユナは返信欄に「どうしてついてくるの」と書き、消せないまま指を止めました。電車が揺れる中、その言葉が画面の外へ送られました。 ユナ: どうしてついてくるの。